こんにちは!京王井の頭線浜田山駅近くにある本格的なフリーウェイト特化型ジム、パワーフィットスタジオZEROの濱田銀河です!
東京都内でパワーリフティング練習もできるコスパの良いフィットネスジムにもなります。

今回は、普段の指導の中でも質問の多いクレアチンと言うサプリメントについて話していこうと思います。
特に筋トレ大好きなみなさんには馴染み深いサプリメントだと思いますが、誤った解釈で摂取している方も多いと思いますのでここで改めて理解を深めていきましょう。

クレアチンとは

クレアチンとは主に肝臓で生成される窒素有機化合物で、身体の全ての細胞へのエネルギー供給を手助けするものであり、そのほとんどは筋肉に蓄えられているといわれています。

特に運動においては短時間の高強度エクササイズ中のエネルギー源として利用され、これが枯渇してしまうと高強度の運動を行う能力が低下してしまうともいわれています。

したがって、クレアチンは筋トレのような高強度運動において重要なエネルギー源であり、枯渇によるパフォーマンス低下を予防するために摂取することは筋力・パワー系アスリートにとって大きなアドバンテージになると言えます。

クレアチンを摂取することによる運動へのメリット

先述の通りクレアチンには、特に高強度の運動を行う上で大きなメリットがあり、具体的には以下の通りです。

クレアチン摂取のメリット
・最大筋力の向上
・除脂肪体重の増加

これらの効果は、一般的にも良く知られていると思います。
しかし、特に“最大筋力の向上”という効果については、解釈を間違ってしまうと期待していた効果が出ない可能性があるので改めてここで整理していきましょう。

クレアチンの効果について非常に興味深い知見として

・約5日間のクレアチンローディングにおいて、摂取してない群と比較して1レップの爆発的な筋力のパフォーマンス向上はみられない
・クレアチンの摂取期間を28~84日間と長期にすると摂取してない群と比較して爆発的な筋力のパフォーマンスの有意な向上がみられる

があります。

一見、クレアチンが筋肉内に十分に貯蓄されてなかったからじゃないの?と思いますが、筋肉内のクレアチンは5日間のローディングによって有意に高まることが示されているため、クレアチン摂取によって筋力が向上するような適応を引き起こすためには、十分な時間が必要なのではないかと考えられています。
また、筋力・パワー系のアスリートにおいてはクレアチン摂取によって疲労の抑制、回復の促進によってトレーニングの質が向上する可能性が示唆されています。

これらのことから

クレアチンの摂取=筋力の向上
ではなく
クレアチンの摂取→トレーニングの質の向上→筋力の向上
というのが正しい解釈となります。

したがって、大会前等の限定的な使用ではなく、日々のトレーニングの質を上げるために日常的に摂取することで初めて効果が期待できるサプリメントと言うことができるでしょう。

クレアチンを摂取することによるデメリット

クレアチンの摂取にはデメリットとも捉えられる副作用があります。
それは、

・体重の増加
・ローディング期の胃腸症状

です。

1つ目の体重増加はクレアチンの長期摂取により起こり、主な要因として除脂肪体重の増加によるものとされています。
特に筋内のクレアチン量増加によって細胞内の浸透圧勾配の増加が促進され、細胞への水分の流入が増加した結果として体水分の量が増加し、体重が増加すると考えられています。
体重の増加幅は一般的に、数週間から数ヶ月の摂取でで0.5~2kgの体重あるいは除脂肪体重の増加がみられるといわれています。

クレアチンは主に筋内に蓄えられると言う特性上、筋肉量の多い方は体重の増加幅はより大きいと考えた方が良いでしょう。
実際に、筆者の周りの105kg級のパワーリフターの方はクレアチンを摂ると3kg程度体重が増えるとおっしゃっていたいたので、特に重量級の場合にこの副作用の影響は大きいと考えられます。

2つ目のローディング期の胃腸の不調については、主な症状は胃腸にガスが溜まったり、軽度の下痢の症状がみられるようになることです。
これは、ローディング期において短期的にみられる症状になるのでローディング期の5日間を乗り越えれば気にならなくなるでしょう。

筆者の経験則でも、短期間のローディングを行なっている場合はお腹がゆるくなりがちですが、それ以降は気にならなくなります。

追記:クレアチンの長期摂取すると

・効果が薄まる?
・なんらかのデメリットがある?

と言うような意見が巷ではあるようで、クレアチンを抜く時期を設けているケースがあるみたいなのですが、あまり意味があるようには考えづらいです。

効果が薄まるというのは筋力の向上が止まるもしくは緩やかになると言うのを指していると思いますが、そもそもトレーニングに対する適応はトレーニングレベルが上がるにつれて緩やかになっていくので、クレアチンを摂り始めた状態が長期にわたると効果が緩やかになるのは当たり前のことでしょう。さらに、この停滞したタイミングでクレアチンを抜くと言うことは高強度トレーニングの質を担保するための栄養を抜くことと同義なので、より停滞が長くなる可能性が高くなるでしょう。

長期摂取による副作用についても最長4年のクレアチン摂取をしていたアスリートを対象にした後ろ向き研究において、先述のローディング期の胃腸症状のみであったと報告されているため、全く問題はないでしょう。

モノハイドレートvsクレアルカリン

クレアチンにはいくつか種類があり、代表的なものとして

・クレアチンモノハイドレート
・クレアルカリン

があります。
クレアチンに関する研究で多く用いられており、エビデンスレベルが高く伝統的に広く用いられているものはクレアチンモノハイドレートですが、最近では多くのサプリメントメーカーがクレアルカリンを大々的に宣伝していることもあり、多くのトレーニーがクレアルカリンを摂取し始めている印象があります。

クレアルカリンはクレアチンモノハイドレートよりも効果的で安全なクレアチンの種類として宣伝及び販売されており、pHを7~14の範囲に補正することにより、胃酸の影響によるクレアチニンへの分解を防ぎ、より効果的に吸収及び利用することができるとされています。

主にモノハイドレートと比較して優れている点として

・吸収率が高く少量(1.5g/日)でクレアチニンレベルを上げることができる
・胃腸症状が起こりづらい
・ローディングが不要である

といわれていますが、信頼に足るエビデンスは未だに存在しないのが現状です。

筆者の調べたところ、クレアチンモノハイドレートとクレアルカリンを比較した研究は2012年に発表された研究が1件のみあります。

クレアルカリンをメーカーの推奨量(1.5g/日を21日)摂取する群、クレアチンモノハイドレートを(4×5g/日を7日間及び維持量5g/日を21日間)、クレアルカリンをクレアチンモノハイドレートと同様に(4×5g/日を7日間及び維持量5g/日を21日間)摂取する群を比較したところ、クレアルカリンはクレアチンモノハイドレートよりも効果的で副作用の少ない摂取形態ではなかったと報告されています。

Jagim AR, Oliver JM, Sanchez A, Galvan E, Fluckey J, Riechman S, Greenwood M, Kelly K, Meininger C, Rasmussen C, Kreider RB. A buffered form of creatine does not promote greater changes in muscle creatine content, body composition, or training adaptations than creatine monohydrate. J Int Soc Sports Nutr. 2012 Sep 13;9(1):43. doi: 10.1186/1550-2783-9-43. PMID: 22971354; PMCID: PMC3479057.

さらに興味深いことに、同研究内でクレアルカリンをメーカーの推奨量(1.5g/日を21日)摂取する群とクレアチンモノハイドレートを(4×5g/日を7日間及び維持量5g/日を21日間)摂取する群を7日地点、28日地点で比較したところ、筋遊離クレアチン含量(筋クレアチンレベルの指標)はクレアチンモノハイドレートを規定量摂取した方が大きい傾向が見られたことが報告されており、少量でクレアチンモノハイドレートと同等の効果があるとはいえないと主張されています。

このことから、クレアチンを摂取する場合はクレアチンの種類はどちらでも良く、クレアチンモノハイドレートに推奨される摂取量を摂ることで最大の効果が得られるといえるでしょう。

しかし、現場の意見ではクレアルカリンだとお腹を下さなくなったという意見も多いと思います。
これは個人的な意見ですが、メーカーの推奨摂取量を守っていると仮定するとモノハイドレートと比較して摂取量が少なく、ローディング期の摂取量が少ないため、短期的な多量のクレアチン摂取による副作用がなくなっただけなのではないかと筆者は考えています。
※つまり、ちゃんとローディングできていないだけ笑

クレアルカリンはやや高価である場合が多いことを鑑みるとクレアチンモノハイドレートを摂取することをお勧めします。

ちなみに私が飲んでいるクレアチンはバルクスポーツのものになります。
先ほどの研究でも使用されたクレアピュアであり、価格も良心的なので愛用しています。

バルクスポーツ社のクレアチンモノハイドレート

クレアチンの摂取法

それでは、クレアチンの具体的な摂取法について紹介していきます。

①5g/1回、20~25g/日を5日間摂取する
②①の後維持量として2g/日を摂取し続ける

になります。

もしなんらかの理由でクレアチンを抜きたい場合だと、摂取の中止から4週間程で初期値(摂取していない状態)に戻ることを覚えておくと良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?
今回はトレーニーの中で人気なクレアチンについて話していきました!

まとめると

・クレアチンはトレーニングの質を上げることにより筋力向上をもたらす
・体重増加の副作用がある
・種類はクレアチンモノハイドレートがコストパフォーマンス等を考えると推奨される
・5日間のローディングの後に維持量を摂取し続ける必要がある。

みなさん、用法・容量を守って活用してください!

参考図書
・G.Gregory Haff,N.Travis Triplett,NSCA決定版 ストレングス&コンディショニング 第4版

以上になります!
当パワーフィットスタジオZEROでは、他のフィットネスジムよりもフリーウェイトに特化したフィットネスジムであり、トレーニング中級者以上の満足度の高い良いトレーニング環境となるでしょう!
あと、パーソナルトレーニング指導もしておりますので、スクワット、ベンチプレス、デットリフトをしっかりと学びつつ、他のダンベルやマシン種目なども学んでボディメイクもしたい方にもおススメです。

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