筋力向上のために重要な要素
筋力向上に重要な要素としては、以前に神経系、筋肉量、スキルを向上させることが重要であると話しました。 (→以前の記事をまだ読んでいない方はこちらのチェックもお願いします https://power-fit-studio-zero.com/chx55119/about-the-powerlifting-program/ ) これらを向上させるために、トレーニングでおさえておくべき変数の優先順位は先行研究によると、1.特異性 (筋力の評価で行うものに近いトレーニングをする:例 スクワットの1RMを鍛えたいなら、スクワットの1RMに近いトレーニングをやる) 2.負荷(85%1RM以上) 3.ボリューム(1部位あたり1週間に15セット以上) 4.タンパク質摂取(1日に体重の1.6倍g以上) 5.セット間の休憩(2-5分)といわれています。 このことから、筋力強化を目的とする場合、特異性が最も重要であることが分かります。 また、この特異性はトレーニングの原理原則の1つであり、トレーニングを進めていく上で欠かすことはできない要素でしょう。
特異性の原則の落とし穴
特異性の原則が重要であるのは、筆者も異論はありませんが、特異性に焦点を当ててさえいれば良いのでしょうか? 極端に言えば、SQを向上させたければSQだけやっておけば、良いというようになってしまいます。 しかし、実際はどうなんでしょう?多くのトップリフターやアスリートは様々な補助種目を行っています。 筆者の経験則からすると、特異性に傾倒しすぎるトレーニングいづれ停滞を引き起こしてしまうという印象があります。 この問題を解決しうる考え方として、全面性の原則があります。 全面性の原則を調べてみると、特定の筋、特定の運動のみに焦点を当てることは,長期的にみると筋や運動を起こす関節に可逆的変成を起こすことにつながる可能性が高い。よって、全体的にバランスよく筋力増強を図ることが重要である The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine 54 (10), 746-751, 2017
<a href=”https://jp.freepik.com/free-photo/landscape-with-stepping-stones-balancing-ocean_2023790.htm#fromView=search&page=1&position=48&uuid=15eca4a4-22a4-4a2e-96a2-3386eb210ef3″>著作者:kjpargeter/出典:Freepik</a>
どこに自分の弱点があるのかを把握する
ここまでの内容で、バランス良く筋力を鍛えることの重要性を示しましたが、筋力が高いか低いかを判断するには基準が必要となります。 そこで参考になるのが、Strength Levelというサイトです。 ↑こちらがサイトのホームになります。 このサイトは、世界中のこのサイトに登録している会員の9千万以上のトレーニングデータを基に様々な種目での筋力の基準を体重や年齢ごとに作っています。 また、その基準の中で以下のようなレベル分けがされています。 ・ビギナー 全リフターの5%以上の強さ ・ノービス 全リフターの20%以上の強さ ・中級者 全リフターの50%以上の強さ ・上級者 全リフターの80%以上の強さ ・エリート 全リフターの95%以上の強さ さらに、以下のような手順で、種目、体重、1RM、年齢を入力することで、様々な種目で今の自分がどのレベルの筋力を有しているのかが分かります。 先ほどのホーム画面をスクロールすると、種目の欄で、自分が知りたい種目をクリックします。今回はスクワットを選択しました。 種目を選択すると、画面が切り替わるので、下にスクロールしていくと体重と1RMと年齢を打ち込む欄があるのでそこに入力して、右端の青のコマンドをクリックします。この1RMの値は推定値でかまいません、5レップ以下の最大反復テストorRPEを踏まえた推定で行うと良いでしょう→RPEとレップ数の換算表はこちらの記事より確認してくださいhttps://power-fit-studio-zero.com/chx55119/complete-load-for-training-effectiveness-part-2/ そうすると、自分のスクワットのストレングスレベルが算出されます。 この場合、エリートレベルに該当することになります。Strength levelを活用して自身のストレングスバランスを把握する
それでは、こちらのサイトを使って、ストレングスバランス(筋力のバランス)を見ていきましょう。 今回は、 スクワット193.3kg(下半身のプッシュ) デッドリフト227.4kg(ヒンジ) ベンチプレス119.4kg(上半身の水平プッシュ) ベントオーバーロウ123kg(上半身の水平プル) ショルダープレス91kg(上半身の垂直プッシュ) のパワーリフターを例として上級者の値との筋力バランスをみていきましょう。 こちらが、上級者と比較した現状のストレングスバランスを折れ線グラフに表したものになります。 こちらの結果を元にすると、スクワット(下肢プッシュ)とデッドリフト(ヒンジ)の機能は十分に獲得できていますが、 ショルダープレス(上肢垂直プッシュ)、ベンチプレス(上肢水平プッシュ)、ベントオーバーロウ(上肢水平プル)の機能が不十分となり、パフォーマンス向上の妨げになっている可能性があると考えられます。 したがって、この対象者は上肢のプッシュ&プルの機能を高めることの優先度を高くプログラムデザインをすることで、停滞を打破することが望めると考えられます。 とはいえ、パワーリフターである以上スクワット、ベンチプレス、デッドリフトという競技特異性の特に高い種目の優先順位は1番高いですので、それに準じて優先的に先ほど述べた不十分な機能を高める種目を強化していくと良いでしょう。まとめ
今回のまとめは、 ・トレーニングにおける全面性の法則の重要性 ・筋力の評価基準としてStrength Level の活用 ・ストレングスバランスを基にして注力すべき機能の優先順位を決める 以上になります。皆さんもぜひ、今回の内容を参考にトレーニングプログラムを作ってみてください! 現在、当パワーフィットスタジオZEROではオンラインコーチングを始めています。専門的な指導を気軽に受けたい、筋力を効率的に伸ばしたい、トレーニングの停滞を打破したい方はぜひこちらからお問い合わせください!以上になります!
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あと、パーソナルトレーニング指導もしておりますので、スクワット、ベンチプレス、デットリフトをしっかりと学びつつ、他のダンベルやマシン種目なども学んでボディメイクもしたい方にもおススメです。
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