こんにちは!京王井の頭線浜田山駅近くにある本格的なフリーウェイト特化型ジム、パワーフィットスタジオZEROの濱田銀河です!
東京都内でパワーリフティング練習もできるコスパの良いフィットネスジムにもなります。
今回は、遺伝子と筋トレの関係についてリクエストを頂きましたのでそれについて書いていきます。
現在では様々な遺伝子解析サービスがありそれらを元にトレーニングを提案しているものを見聞きする方も多いと思います。
筆者の大学院時代の研究室のキーワードがトレーニングと遺伝子であったこともあり、私の知っている範囲内で考えを共有できたらと思います。
目次
筋力に影響を与える主な遺伝子
筋力に関連する遺伝子の中でも、特に注目されているものとして以下の2つが挙げられます。
ACTN3遺伝子
ACTN3(α-アクチニン3)遺伝子は、速筋線維(Type II)に多く発現するタンパク質をコードしており、瞬発力や爆発的な筋力発揮に関与する。この遺伝子にはR577Xという多型(遺伝的バリエーション)があり、以下の3タイプが存在します。
- RR型:α-アクチニン3が十分に発現し、速筋の能力が高い。スプリントやパワー系の競技に向いている。
- RX型:中間的な特性を持ち、スプリントや持久力のどちらの能力にも適応しやすい。
- XX型:α-アクチニン3の発現がなく、速筋線維のパフォーマンスが低下しやすいが、持久力系の運動には有利とされる。
このことから、XX型の人は筋肥大や爆発的な力発揮において不利である可能性が示唆されています。
よく、巷の遺伝子解析サービスで速筋タイプや遅筋タイプと呼ばれているのはこの遺伝子のことを指しているでしょう。
ACE遺伝子
ACE(アンジオテンシン変換酵素)遺伝子は、心血管機能や筋肉の持久力に関連する遺伝子です。
ACE遺伝子にはI型(Insertion)とD型(Deletion)の多型があり、以下の特徴が見られます。
- II型:持久力に優れるが、筋力やパワーの発揮能力はやや低い。
- ID型:中間的な特性を持つ。
- DD型:筋力やパワー発揮能力が高く、爆発的な運動に適している。
このため、DD型の人は高強度でのパフォーマンスが得意であり、II型の人は持久的なパフォーマンスが得意であることがいわれています。
遺伝子タイプによる筋トレ内容の最適化は必要か?
以上の内容を踏まえると遺伝子のタイプによって筋トレの内容を変えると効果は最大化するのではないかと考えることができますが、結論から言うとそうとは言い切れません。
以下ではその理由を述べていきます。
遺伝子だけで筋力は決まらない
遺伝的要因は筋力やパフォーマンスに影響を与えるが、それだけで全てが決まるわけではありません。
一般的にパフォーマンスには遺伝的要因が50%、環境要因が50%影響を与えるといわれていわれています。
したがって、環境要因(トレーニング、栄養、生活習慣)によって大きく変化するため、遺伝子が不利なタイプであっても適切なトレーニングを行うことで十分に筋力向上は可能です。
トレーニングの原理原則は普遍的
一般的に筋肥大を目的とする場合、8〜12回反復可能な重量(70〜85% 1RM)を3〜5セット行うことが推奨されています。
また、筋力向上を狙う場合は3〜6回反復可能な重量(85%以上の1RM)で3〜5セットが効果的とされています。
遺伝子の違いがあったとしても、この基本原則が大きく変わることはないでしょう。
遺伝子検査の活用について
近年、スポーツ向けの遺伝子検査が手軽に受けられるようになってきましたが、これらの活用には注意が必要だと筆者は考えています。
遺伝子単体ではなく、複数の遺伝子の相互作用が関与する
筋力や持久力に関与する遺伝子は一つではなく、多くの遺伝子が複雑に関与しています。
本記事の冒頭に示した有名な遺伝子でもパフォーマンスに与える影響は大きくても3%程度といわれています。したがって、そのような単一の遺伝子タイプだけを切り取ってトレーニングプログラムの方向性を決定するのは、非常にリスクが高いと言えるでしょう。
また、各遺伝子の発現頻度は人種によっても異なるため、遺伝子の複雑な組み合わせの影響を考慮してトレーニングプログラムに反映するのは困難であると言えるでしょう。
遺伝子の研究はまだ発展途上
遺伝子とパフォーマンスの関係の研究はまだまだ発展途上であるといわれています。
特に大きなものとして再現性の課題があり、ある研究ではパフォーマンスと関係があるといわれていても違う研究では関係がみられないというように研究間で結果が一致しないことがあります。
また、遺伝子タイプによってトレーニング内容を変えて望ましい適応が起きたと言う研究はありますが、数が少なくまだまだ検討の余地があるといわれています。
したがって、現時点で遺伝子のタイプによってトレーニングを変えるという手法を取ることはリスクが高く、時期尚早と言えるでしょう。
トレーニングをどのように進めて行くべきか
結論から言うと、トレーニングの原理原則にしたがって目的に応じたトレーニングプログラムを実施していき、測定・評価を繰り返しながらより求めているパフォーマンスが向上するプログラムデザインを探索していくことが重要だと思います。→詳しくはこちらの記事
また、この繰り返しによって見つけ出された最適解こそが、遺伝要因と環境要因を考慮し個別具体化されたトレーニングプログラムなのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
今回は遺伝と筋トレについて話してみました。
遺伝的なパフォーマンスへの影響はあるのは確かでしょうが、それだけでは決まらないし、単一の遺伝子の結果だけでパフォーマンスを語るにはあまりにも影響が小さいのが現状です。

漫画「ハイキュー」より引用
したがって、現在のスポーツ科学の知見を生かして、自分に今できる環境要因の改善に全勢力を注ぐのが多くの方にとって最善の効果をもたらすのではないでしょうか。
いつか、人種や様々な遺伝子タイプの組み合わせとパフォーマンスの関係が明らかになるのを楽しみにしたいですね!
以上になります!
当パワーフィットスタジオZEROでは、他のフィットネスジムよりもフリーウェイトに特化したフィットネスジムであり、トレーニング中級者以上の満足度の高い良いトレーニング環境となるでしょう!
あと、パーソナルトレーニング指導もしておりますので、スクワット、ベンチプレス、デットリフトをしっかりと学びつつ、他のダンベルやマシン種目なども学んでボディメイクもしたい方にもおススメです。


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