京王井の頭線浜田山駅近くにある本格的なフリーウェイト特化型ジム、パワーフィットスタジオZEROの義田です。

トレーニングに悪影響を与えないお酒の飲み方

「お酒を飲まないに越したことはないけど・・・」
お酒を飲みながらトレーニング成果も実感したい!
お酒を飲まない人はとくに悩むことありませんが、お酒好きな人はどうにかトレーニングとお酒の両立をはかりたいところです。

今回はトレーニングに悪影響を与えないお酒の飲み方について解説します。

飲酒をすると身体の中で何が起こるのか?

お酒に含まれているアルコールは肝臓にて代謝されます。
アルコールを分解(ADHとMEOSの働きによって)してアセドアルデヒドへ、アセドアルデヒドを分解(ALDHの働きによって)して酢酸となり血流に乗って全身に巡ります。
酢酸が分解されてエネルギー(カロリー)を発生させながら水と二酸化炭素として体外に排出されます。
大まかな流れは、アルコール→アセドアルデヒド→酢酸→エネルギー+水+二酸化炭素 となります。

アセドアルデヒドは身体にとって”毒”となり、頭痛、動悸、吐き気などの原因になります。
このアセドアルデヒドを分解する酵素をALDH(アルデヒド脱水素酵素)と呼び、活性度は高活性型(日本人に56%)、低活性型(40%)、無活性型(4%)の3段階に分類されます。
高活性型はお酒に強いと言え、低活性型は飲めるけどすぐに顔が赤くなるなど酔いやすい、無活性型は全く飲めないと言えます。
低活性型の人は後述するアルコール摂取許容量の半分くらい、無活性型は飲まない方が良いでしょう。

アセドアルデヒドが分解されると酢酸となり、この酢酸は短鎖脂肪酸という優先的にエネルギーになる脂肪酸となります。
「アルコールはエンプティカロリーだから太らない!」
というのは間違いで、しっかりと身体にとって摂取カロリーとなります。
お酒を飲み過ぎれば単純にカロリーオーバーになり、しっかりと体脂肪として蓄積するので注意しましょう。
エンプティカロリーという意味は、有益な栄養素を含まないカロリーという認識が正しいでしょう。

参考文献:飲酒の生理 東邦大学 額田緊

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jbrewsocjapan1915/66/10/66_10_960/_pdf

日本人のアルコール代謝酵素の遺伝的多形と飲酒行動および飲酒による健康障害の関係 山田裕一

https://ci.nii.ac.jp/naid/110006198471

飲酒による健康/トレーニングへの悪影響とは?

飲酒による悪影響を解説していきます。

肝臓への負担により脂肪肝、肝炎、肝硬変へ

大量飲酒を習慣化にしていると肝臓内の中性脂肪合成が高まります。
そのまま長く継続すると脂肪肝になり肝機能低下に繋がります。
更に肝臓に繊維が形成され肝硬変になり、肝臓ガンのリスクが高まっていきます。
ときには急激に肝細胞が破壊されるアルコール性肝炎になる場合もあります。

慢性的な大量飲酒は避けるべきです!

アルコールと消化器疾患 メタボリック症候群と飲酒 大竹孝明 高後裕

https://www.jstage.jst.go.jp/article/nisshoshi/109/9/109_1535/_pdf

大量飲酒により筋肉が部分的に壊死する

大量飲酒や一気飲みなど、血中アルコール濃度が急激に高まるとパフォーマンス低下だけでなく、筋繊維の部分的な壊死にも繋がるとされています。
さらに急激に筋繊維が破壊される場合があり、これを急性アルコール筋症といいます。

空腹時の飲酒、一気飲みなど血中アルコール濃度を急激に高める行為は避けましょう!

慢性的な飲酒によりテストステロン減少、男性は女性化

男性の場合、慢性的な大量飲酒になると筋肉の萎縮に繋がるとされています。
これは男性ホルモンの一種であるテストステロン減少が筋肉の萎縮につながったと考えられています。
筋萎縮だけでなく、乳房周りが大きくなる女性化乳房など男性の女性化の原因にもなります。
このテストステロン減少はアルコール摂取量と相関性があり、体重1g以上/日になるとそのリスクが高まっていき、それ以内に抑えることが飲酒によるテストステロン減少の抑制に繋がります

女性の場合はユニークなことに、慢性的な飲酒によって男性ホルモンが高まる(=男性化)に繋がるとされています。
もちろん、健康への悪影響もありますので良いことだけではありません。

テストステロンは、低用量のアルコールの後に男性の増加を増加させる。

https://bibgraph.hpcr.jp/abst/pubmed/12711931

Endocrine Effects of Chronic Alcohol Abuse

https://bibgraph.hpcr.jp/abst/pubmed/33418491

Alcoholic Liver Disease: A Synopsis of the Charles Lieber’s Memorial Symposia 2009–2012

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4072899/

アルコール分のカロリーが肥満に繋がる

先ほど解説しました通り、アルコールのカロリーはしっかりとエネルギーとなりますので大量飲酒は肥満に繋がります。
エンプティカロリーだから太らない!という認識は間違いです。
飲酒の際はアルコール分のカロリーも加味して、カロリーオーバーにならないように配慮していきましょう。

筋合成の阻害

トレーニング後2時間は筋合成が高まっている状態です。
一方、アルコールを摂取すると筋合成を促すmTORの働きを阻害するとされています。
mTORとはmammallian Target Of Rapamycinの略で、糖質やたんぱく質(特にロイシン)などの栄養源があると活性化し、細胞の増殖(脂肪や筋肉など)を促進させる働きがあります。

ですので、筋合成が盛んなタイミングで飲酒をしないようにしましょう。

トレーニングに悪影響を与えないお酒の具体的な飲み方

ここからいよいよ実践編になります!

では、トレーニングと飲酒を両立するためにやるべきことを解説していきます。
個人的な意見ですが、以外にもシビアではない(管理が容易)という印象でした。

お酒好きな筆者も大喜び!笑

・トレーニング日と別日かトレーニング後2時間以上空けて飲酒する

ベストなのはトレーニングオフ日に飲酒することですが、やむを得ず飲酒するときはトレーニング後の筋合成ピークである2時間以上空けるようにしましょう。

・一度に摂取するアルコール量を体重×1g以内、お酒に弱い人は体重×0.5g以内に抑えること

先ほど解説しました通り、テストステロン減少を起こさないためにアルコール摂取量を体重×1g以内に管理しましょう。
飲めなくはないけどお酒に弱い人は体重×0.5g以内を目安に量を管理していきます。
下記の図は体重/お酒の強さ/アルコール摂取量上限/ビールとワインでの例になります。

筆者の場合は、体重80㎏でお酒に弱いのでアルコール摂取量を40g以内に管理するとベストみたいです。
ビールであれば800㏄、缶ビール2缶、中ジョッキ2杯、大ジョッキ1杯まで。
ワインや日本酒であれば260㏄、2合弱になります。

・事前に軽食を食べてから飲酒すること、空腹時の飲酒と一気飲みを避けること

血中アルコール濃度を急激に上昇させないために、空腹時の飲酒や一気飲みを避けます。
事前に軽食として、軽く糖質とたんぱく質を摂取しておけると理想的です。
肝臓でアルコール、アセドアルデヒドを分解する際に糖質をエネルギーにしますし、それぞれの分解酵素の主材料としてたんぱく質が利用されるためです。

・十分な量の水を摂取すること、適量のたんぱく質と糖質を摂取すること

血中アルコール濃度をコントロールする目的と、アルコールの代謝を助けるために水をしっかりと摂取しましょう。
チェイサーとして水を摂取すること、おつまみは高たんぱく質な肉、魚、大豆製品などをチョイスします。
また、悪酔い防止として適量の糖質も摂取すると良いでしょう。

・アルコール代謝を助ける栄養補助食品を摂取するとベスト

飲み会前などにウコンやヘパリーゼなどのドリンクを飲む方が多いでしょう。
個人的には以下の栄養補助食品が優れた費用対効果があると考えています。
参考文献も添付してありますので、目を通しておくと良いでしょう。

アルコール脱水素酵素の補酵素として、ビタミンB群が消費されます。
マルチビタミンミネラル+ビタミンB群の摂取がおススメです。
飲酒にかかわらず、トレーニングのためにも普段からこれらの栄養素を摂取しておくと良いでしょう。

ウコンがアルコールの分解に役立つという効果はあまり検証されていませんが、炎症を抑えることには繋がるみたいです。
 
 

シジミに含まれるシリマリンは、肝機能改善効果を科学的に証明されています。

2.アルコール摂取とビタミンB_1 : ニューロン, グリアのエタノール感受性(ビタミンB研究委員会 : シンポジウム : ビタミン欠乏の生理・病態) 中沢 恒幸

https://www.jstage.jst.go.jp/article/vso/55/4/55_KJ00001706298/_article/-char/ja/

厚生労働省『「統合医療」に係る 情報発信等推進事業』 医療関係者の方へ ホーム > 海外の情報 > ウコン

https://www.ejim.ncgg.go.jp/pro/overseas/c04/46.html

非アルコール性脂肪肝疾患を有する個体におけるシリマリンの影響系統的レビューとメタ分析

https://bibgraph.hpcr.jp/abst/pubmed/33418491

以上になります!
これらのことを意識して、お酒とトレーニングの両立を図りましょう。
この記事の詳細な機序はこちら「お酒はトレーニングにどのくらい悪影響を及ぼすのか?」に書いてありますので参考にしてみてください。

当ジムではフリーウェイトトレーニング環境が整っており、満足度の高いトレーニングができます。
また、パーソナル指導では専門性の高いトレーナーが一人一人にあった指導を致します。
初回ビジター利用無料やパーソナル初回無料になりますので、興味のある方は下記のお問い合わせフォームにてご連絡お待ちしております!

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