京王井の頭線浜田山駅近くにある本格的なフリーウェイト特化型ジム、パワーフィットスタジオZEROの義田です。

筋肉を付けるためのトレーニング法について

ジムに通い始めた方、トレーニングを始めて右も左も分からない方、トレーニングをしているけど中々成果が出ずに何をしたらいいかわからない方・・・。
今回は筋肉を付けるためのトレーニング法について、メカニズムから実践まで分かりやすくお伝えします。
初心者はもちろん、ベテランの方も読んでもトレーニングに取り入れられる記事になっております。

筋肉が増えるメカニズムについて

まず、トレーニングをすると筋肉が増えるのか、またどのようなトレーニング法が良いのかをメカニズムをベースに解説します。

「人間の器官や機能は、適度に使えば発達し、使わなければ退化・萎縮する。」というルーの法則があります。
トレーニングにおいては、栄養が足りている状況下で筋肉へ刺激を与えることによって、その適応反応によって筋肉が成長していきます。
機序として、トレーニングによって損傷した筋線維は、修復の際に筋サテライト細胞と同化、分化して筋肉が肥大していくとされています。

筋肉への刺激は”物理的”な刺激と、”化学的”な刺激の2つあります。
物理的な刺激とはバーベルやマシンなどの負荷による刺激です。
化学的な刺激とは血中の乳酸が溜まったり、酸欠状態になる内部的な刺激となります。
特に筋肥大においては物理的な刺激が重要になるとされています。
物理的な刺激を優位にするために、メインセット間のインターバルをしっかりと取ること
重量だけでなく、可動域をなるべく広くとるフルレンジで実施することが大切になります。

参考文献:「トレーニングの原理・原則」に関する一考察 – 名古屋学院大学

トレーニングの基礎学であるトレーニング5大原則

ルーの法則を踏まえてトレーニング5大原則のポイントを抑えていきましょう!
過負荷:筋肉には適応能力があり、筋肉が「次回はこれに適応しよう!」と思えるくらいまで負荷を掛けることが重要です。
→昔は限界まで追い込む必要がある!と言われてきましたが、粘って挙上スピードが落ちること(重量だけでなく速さも刺激として重要になるため)や怪我のリスクなど考慮すると潰れるまで追い込むのは得策ではありません。
漸進性:筋肉は成長して強くなっていき、筋肉の成長に伴って負荷を増やしていくこと。
継続性:継続的に筋肉に刺激を与えて時間をかけて適応させる必要があります。
特異性:目的に応じて種目やプログラムを設定すること。
→胸を鍛えたいなら胸トレ、足を鍛えたいなら脚トレ!と分けること。
後述するPOF法によって、同じ部位の種目でも複数組み合わさることで効果が増大します。
全面性:長期的にトレーニング成果を得るためにはバランス良く鍛える必要があること。
→胸を鍛えたら背中を鍛えると、大胸筋発達による巻き肩(肩甲骨が外転しやすい)を防止し、トレーニングによる刺激を常に最適化できます。

更に追加すると(7原則)、
個別性:年齢、性別、生活習慣、骨格、メンタルなど一人一人にあったプログラムで行うこと。
意識性:トレーニングの目標や目的が明確になることでパフォーマンスを遺憾なく発揮できる。

読んでみると当たり前のことですが、成果が出ないと思ったらこのトレーニング5大原則に立ち返り、基礎から実施し直してみましょう。

筋肉を増やすためにトレーニングで意識すべきこと(動作、回数、インターバル)

筋肉が成長する刺激として、今までの研究ではエキセントリックな刺激(伸張性収縮:バーベルなどを降ろすときの動作で入る刺激)が大切と言われきましたが、最近では力積(力×力の作用時間)が重要であり可動域制限のある方でもコンセントリック、アイソメトリックな刺激でも問題なく筋肥大すると言われています。

ウェイトリフティング選手のクリーン&ジャークやスナッチの練習では降ろす動作をバーベルを投げて、挙上のみ練習していますがしっかりと筋肥大しているのはこのためです。

要は、エキセントリックな刺激を優先すると結果的に力積(筋肉の緊張時間が長くなる)が大きくなり筋肉への刺激が強くなるという理屈です。
怪我などで可動域制限のない方であればフルレンジでエキセントリックな刺激を優先してトレーニングを行い可動域制限のある方は痛みのない範囲内で丁寧に動作することでも十分に筋肥大可能になります。
筋肥大を優先するのであればトレーニング中のTUT(TimeUnderTensionの略)を長く取る必要があり、筋出力向上/神経系強化が目的であればTUTが短い方が良いでしょう。

筋肥大を目的とするのであれば、メインセットを8~12回など高レップ、もしくはスクワットならば降ろすスピードをゆっくりとしゃがんだところで1秒止めるストップスクワットを5~8回など実施すると良いでしょう。

また、筋肥大を目的とするならば物理的刺激をしっかりと入れていきますのでインターバルは長め取りましょう。
メインセット間に上半身なら2~3分以上、下半身なら5分以上を目安に取ります。
メインセットを3セット実施する場合が多いと思いますが、
ウォームアップからメインセットまではインターバル短めでもOK、メインセット前とメインセット間は上記のインターバル時間を取るようにしましょう。
逆に脂肪燃焼がメインの際はインターバルを短くして乳酸を溜めながらトレーニングすると良いでしょう。

筋肥大を意識したトレーニングのバリエーション、ベンチプレス週2、スクワット週2、デットリフト週2の場合↓
ベンチプレス:ナローグリップ(手幅をやや狭めで止めなし)ベンチプレス10回3セットの日/ボトムストップベンチプレスを同重量で5回3セット
スクワット:スクワット8回3セットの日/ストップスクワットを同重量で5回3セット
デットリフト:デットリフト8回3セットの日/ポーズ(浮かせて1秒キープしてから挙上)デットリフトを同重量で5回3セット

参考文献:過負荷筋における骨格筋幹細胞の活性化・増殖メカニズム解明

紡錘状筋(平行筋)と羽状筋の特性を理解する

紡錘状筋は平行に走行する筋肉でいかにも筋肉ぽい構造をしており、収縮スピードや可動域、持久力に優れます。羽状筋は斜めに走行する筋肉で同じ面積あたりの筋線維の密度が高くなりパワフルになります。

骨格筋はみんな同じような筋肉と思われがちですが、紡錘状筋と羽状筋と分類されます。

紡錘状筋は上腕二頭筋やハムストリングスなど曲げる動作をする屈筋群に多くみられます。
(実は胸の筋肉である大胸筋も紡錘状筋になりますが、速筋繊維が多めのためパワフルさもあります。)
動作スピードと可動域、持久力に優れますが発揮する力が弱いタイプの筋肉となります。

羽状筋は上腕三頭筋や大腿四頭筋、ヒラメ筋など伸ばす動作をする屈筋群に多くみられます。
力の発揮に優れたタイプの筋肉となります。
アームカールやレッグカールよりもトライセプスエクステンション、レッグエクステンションの方が重量を扱えるのはこのためです。

これらの特徴を考慮すると、紡錘状筋が主働筋(主に使われる筋肉)のトレーニングは低負荷高回数が向いており、羽状筋が主働筋のトレーニングは高負荷低回数が向いて言えるでしょう。

紡錘状筋:上腕二頭筋、ハムストリングス、大胸筋、広背筋、僧帽筋
紡錘状筋が主働筋の種目:アームカール系全般、ルーマニアンデットリフトやレッグカール、ダンベルフライやケーブルフライ、背中の種目全般
しっかりと可動域を取り、ストレッチ性の刺激をより意識して12~15回くらいを目安に負荷調整して実施しましょう。
ベンチプレスに関しては、パワフルな紡錘状筋である大胸筋と羽状筋の上腕三頭筋を使用するため後述する羽状筋のような負荷調整で良いでしょう。

羽状筋:上腕三頭筋、大腿四頭筋、ヒラメ筋
伸筋群の種目:スクワット系など脚トレ全般、ベンチプレス、ディップス、トライセプスエクステション、カーフレイズ
8~10回くらいを目安に高負荷な負荷調整して実施しましょう。
参考文献:スピード指向型の「平行筋」と力指向型の「羽状筋」第3回

POF法でまんべんなく筋肉へ刺激を与える(その日の種目の組み合わせ方)

トレーニング種目は「ミッドレンジ種目」「ストレッチ種目」「コントラクト種目」の3つに分類でき、それぞれ「動作の中盤」「筋肉の伸展時」「筋肉の収縮時」のタイミングで最も負荷がかかる種目となります。
トレーニング実施の流れとしては重量の扱えるミッドレンジ種目から開始、次にストレッチ種目、仕上げにコントラクト種目へという流れが良いでしょう。

POF法を意識したトレーニングの例↓
胸(大胸筋):ベンチプレス→ダンベルフライ→ケーブルフライ
背中(広背筋、大円筋など):懸垂→ラットプルダウン
背中(僧帽筋中部):ベントオーバーロウ→シートサポートロウ
二の腕(上腕三頭筋):ディップス→ライイングトライセプスエクステンション→ケーブルプレスダウン
力こぶ(上腕二頭筋):背中トレの懸垂などで使用→インクラインアームカール→ケーブルアームカール
肩(三角筋):ショルダープレス→インクラインサイドレイズ→ケーブルサイドレイズ
脚(大腿四頭筋):スクワット→シーシースクワット→レッグエクステンション
脚(臀筋、ハムストリングス):デットリフト→ルーマニアンデットリフト→バックエクステンション
腹筋:インクラインニーレイズ→アブローラー→クランチ

参考文献:効率的に筋肥大させる筋トレ理論「POF法」とは。筋肉博士・石井直方名誉教授が解説

分割法トレーニング

全身を一日でトレーニングしきるのは大変ですので、一回のトレーニングにつき大体5~7種目以内に収めたいところです。
週何回トレーニングできるかでトレーニングメニューが変わってきますので分割法に沿ってトレーニング計画を立てましょう。
週1~2回/週の頻度であればコントラクト種目のみを実施し、週3回以上できるのであればPOF法に沿って一部位3種目実施すると良いでしょう。

週1のみ:

BIG3の実施(スクワット、ベンチプレス、デットリフト)、ショルダープレス、懸垂(もしくはラットプルダウン)

2分割:

DAY1脚、肩、三頭
スクワット、ナローグリップ止めなしベンチプレス、ショルダープレス、ブルガリアンスクワット、ディップス
DAY2胸、背中、二頭
ベンチプレス、デットリフト、ダンベルベンチプレス、懸垂(もしくはラットプルダウン)、インクラインアームカール

3分割:

DAY1脚、三頭
スクワット、止めなしナローグリップベンチプレス、ディップス、シーシースクワット、ライイングトライセプスエクステンション、レッグエクステンション、ケーブルプレスダウン
DAY2胸、背中、肩
止め有りベンチプレス、手幅の狭いストレッチを意識した懸垂、ショルダープレス、ダンベルフライ、収縮を意識したラットプルダウン、ケーブルフライ、インクラインサイドレイズ、ケーブルサイドレイズ
DAY3背中、ハムストリングス、二頭
デットリフト、ベントオーバーロー、ルーマニアンデットリフト、シーテッドローイング、バックエクステンション(もしくはヒップスラスト)、インクラインアームカール、ケーブルアームカール

4分割:個人的にオススメ

DAY1脚、腹筋
スクワット、インクラインニーレイズ、ブルガリアンスクワット、アブローラー、シーシースクワット、レッグエクステンション、クランチ
DAY2肩、三頭
止めなしナローグリップベンチプレス、ショルダープレス、ディップス、インクラインサイドレイズ、ライイングトライセプスエクステンション、ケーブルサイドレイズ、ケーブルプレスダウン
DAY3背中、ハムストリングス
デットリフト、ベントオーバーロウ、ルーマニアンデットリフト、シーテッドローイング、バックエクステンション(もしくはヒップスラスト)、シートサポートロウ、レッグカール
DAY4胸、背中、二頭
止めありベンチプレス、懸垂、ダンベルフライ、収縮を意識したラットプルダウン、ケーブルフライ、インクラインアームカール、ケーブルアームカール

まとめ

トレーニング成果を発揮するためにはトレーニング5大原則を必ず守るようにしましょう。
成果が停滞したり迷いが生じたときはこの5大原則に立ち返りましょう。
筋肥大においては物理的な刺激を優位にする必要があり、インターバルをしっかりと取って万全な状態でメインセットを行いましょう。
目安として上半身3~5分、下半身5分以上のインターバルを取りましょう。
筋肥大を目的とする場合、メインセット時のTUTを長く取る必要があり、8~12回などやや高レップに負荷調整しましょう。
また、屈筋群に関しては持久力があり力の発揮が弱いため12~15回に負荷調整しましょう。
POF法を踏まえて、週何回トレーニングできるかで分割法が変わってきます。
あなたに合った分割法を選択してトレーニングプログラムを組むと良いでしょう。

以上になります!
是非、この記事を参考にして身体作りを実施し、楽しいトレーニングライフを送っていきましょう。
当ジムではフリーウェイトトレーニング環境が整っており、満足度の高いトレーニングができます。
また、パーソナル指導では専門性の高いトレーナーが一人一人にあった指導を致します。
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