京王井の頭線浜田山駅近くにある本格的なフリーウェイト特化型ジム、パワーフィットスタジオZEROの義田です。
パワーリフティングや格闘技など、階級別競技には検量が付き物です。
検量を無事にパスし、リカバリーして少しでも重い体重で戦うことは競技においてのアドバンテージとなります。
今回は筆者の取り入れている当日検量パスのための水抜き方法を解説します。
ただし、水抜き(塩抜きも含む)は身体に負担のかかる方法ですので、腎臓など内臓に不安のある方、健康状態に不安のある方は医師に相談してから実施してください。
目次
水抜き減量のメリットとデメリット
水抜きのメリットは、階級競技においてなるべく重い体重で競技に参加できることです。
パワーリフティングなど筋発揮する競技においては体重が重い方が有利になります。
格闘技の体重差はフィジカルの差としてアドバンテージになります。
私の場合、普段の体重は85㎏になり、検量時は83㎏でパス、その後リカバリーして85㎏付近で戦えるので有利と言えます。
水抜きして軽くなった分、前日の糖質を多く摂取する(=カーボローディング)ことが出来るのでパフォーマンスが向上するとされています。
また、ダイエットの進捗が悪いときでも検量パスできるのもメリットです。
体脂肪1㎏を落とすのに-7200Kcalのカロリー制限(1日1000Kcalくらい制限しても1週間で-1kgがやっと)が必要になりますが、水抜きの場合は身体の6~70%ある水分を減らすので1~2日で-3㎏といった減量を実現できます。
1.アスリートにおける パフォーマンス向上につながる糖質摂取
1.https://www.alic.go.jp/content/000140400.pdf
2.栄養学雑誌 Vol. 58 No. 1 – J-Stage
2.https://www.jstage.jst.go.jp/article/eiyogakuzashi1941/58/1/58_1_1/_pdf
水抜きのデメリットは、水や塩分を大量に摂取したり控えたりと、正しく実施しても身体への負担が大きいので健康的ではないこと。
水抜きに失敗して検量失格すること、リカバリーに失敗してパフォーマンスを発揮できないことがあげられます。
なるべくこのデメリットを避けるために、私が長年実戦して改良を加えた水抜き方法を伝授します。
階級競技の当日検量向けの水抜き方法について
水抜き減量の適正な落ち幅について
前日検量のボクシング、キックボクシングにおいてはかなり過酷な水抜きを実施する場合があります。
しかし、当日検量の場合、リカバリー時間が短いため落ち幅が大きすぎるとパフォーマンスを発揮できなくなります。
パワーリフティングにおいては検量から2時間後に試技開始となります。
リカバリーが間に合わず攣ったり、筋発揮に支障が出ないようにするためには体重の3%以内の水抜きが適正でしょう。
仮に83㎏級に出場したい場合は水抜き前体重85.5㎏くらいにしておきたいところです。
階級㎏ | 水抜き前目標体重㎏ |
59 | 61 |
66 | 68 |
74 | 76.3 |
83 | 85.5 |
93 | 96 |
105 | 108.2 |
120 | 123.7 |
検量3~7日前:ウォーターローディング フェーズ
水摂取量の目安:体重8~10%
塩分摂取量:しっかりと摂取すること
体重85.5㎏の場合は水を一日約7~8L、塩分はしっかりと摂取するので10g以上(標準的な塩分摂取量の倍くらい)摂取しましょう。
ウォーターローディングとは簡単に言うと水をたくさん飲むということです。
合わせて電解質(とくに塩分)を多く摂取しますので、濃いめの料理にしたりマルチビタミンミネラルでミネラル分を補給してもいいでしょう。
水抜き&塩抜きをする事前準備として水や塩分を多く摂取します。
これは人間に備わるホメオスタシス(恒常性)の揺さぶりを利用して、水や塩分を抜けやすくするための手法になります。
人間は外気が暑くなれば汗をかいて体温を下げようとしますし、寒ければ筋肉の震え運動によって体温を上げようとするなど、一定に保とうとする働きがあります。
さらに続きを言うと、暑くて汗をかいた状態で外気の温度を下げると、更に体温が下がってしまい身体が冷えすぎてしまいます。
このようなホメオスタシスの性質を利用して、水抜き、塩抜きにおいてもあらかじめ逆の方向へとパラメーターを振っていく準備をしていきます。
筆者のオススメのマルチビタミンミネラル”メガワン”になります。
とにかくコスパの良いサプリメントになります。
検量2日前:塩抜き フェーズ
水摂取量の目安:ウォーターローディングと同等
塩分摂取量の目安:2~4g以下
糖質(なるべく食物繊維を摂らない):体重×1~2g
体重85.5㎏の場合は、水を一日7~8L、塩分を2~4g以下、糖質を85~170g摂取しましょう。
検量2日前、例えば日曜日大会の場合は金曜日になります。
水分摂取量は多いままで塩分摂取量を控えて、体内から塩分を排出していきます。
(塩は水と結びついて体内に滞留しますので、塩を排出するだけでも体重が落ちます)
カリウムを摂取するとより塩分を排出できますが、塩分が足りなすぎると攣ってしまったり、倦怠感が強まったりと健康上の弊害もありますのでカリウムの摂取はあまり意識しなくてもいいでしょう。
普段の食事においては高たんぱく質を意識しますが、この期間中は短期間ということもあり、そこまでタンパク質摂取量を意識しなくても良いでしょう。
(何より、味付けのほぼ無い肉や魚を食べるのは個人的に苦痛です笑)
食物繊維の少ない糖質として、白米、うどん、冷麦、餅、パスタであればそこまで食物繊維も多くないですし、オススメの食材となります。
塩抜き時の味付けは本当に寂しいです・・・。
そこで意外な調味料を紹介します!
まずはカレーパウダー、なんと塩分0ですし味付けもしっかりと出来るのでおススメです!
そしてコショウも塩分0!
注意して欲しいのは塩コショウではないことです。
カレーパウダーやコショウを活用すれば、肉の味付けもできるため減塩食が寂しいとは言わせない!
カリウムサプリメントになります。
積極的に塩抜きを実施する際は摂取してみても良いでしょう。
検量前日:塩と水抜き フェーズ
水摂取量の目安:体重×15㏄以下
塩分摂取量の目安:2g以下
糖質量;体重に余裕があればなるべく摂る、食物繊維をなるべく摂らないこと
体重85.5gであれば一日の水分摂取量を1.3L以内に抑えます。
いよいよ水抜き&塩抜きをしますが、断水をするというわけではなくある程度の水分を摂取します。
就寝時に検量体重+0.5~0.8㎏くらいであれば一晩すると検量体重を切っていると思います。
もし、夜の段階で体重に余裕が無い場合は以下の方法で水抜きを加速させていきます↓
水抜きを加速させる方法:サウナ、岩盤浴、エプソムソルト入浴
ただし、脱水症状に陥らないため、倦怠感や立ちくらみには気を付けて水抜きをしましょう。
より食物繊維の少ない食材を選択するため、私の場合はお菓子類をふんだんに選択します笑
また、消化に良いタンパク源として最低限摂取する水にプロテインを溶かして摂取しています。
もっと具体的に言うと、和菓子類、アイスクリーム類、チョコレート、マシュマロ、お餅にプロテインというかなり偏食のような食事内容になります笑
検量当日と検量後のリカバリーについて
起きてから検量まで:体重に余裕があれば糖質と電解質を含むスポーツドリンクを体重計に乗りながら摂取。
検量直後:糖質や電解質を含むスポーツドリンクと水を2~3L飲んで横になります。
(スポーツドリンクと水は1対1くらいですが、計量がめんどくさいのでスポーツドリンクと水を交互に飲むような感じでOKです)
しばらく経過(20~30分くらい)してから固形物で食事(塩分や糖質を含むもの)を摂取し、しばらく横になることが大切です。
私の場合は、うどんを食べてツユを飲み干すような食事をしています。
大体ここまでで一時間になり、そこから動的ストレッチやウォームアップなど徐々に身体を動かしていきましょう。
パワーリフティングの場合は検量2時間後に試技のため、1時間はリカバリー、30分間ウォームアップ、残り30分間でバーベルを使ったウォームアップを行うイメージで実施しています。
電解質を含むスポーツドリンクの代名詞”ポカリスエット”です。
粉タイプであれば水の量を調整してリカバリー用ドリンクが作れます!
まとめ
水抜きで検量をパスすることにより、同じ階級でも重い体重で戦えるというメリットがあります。
当日検量でリカバリーが間に合う水抜きの落とし幅として体重の3%以内に留めておきましょう。
検量7日~3日前:水(体重の8~10%/日)と塩分(10g/日以上)をしっかりと摂る
検量2日前:水をしっかりと取る(体重の8~10%/日)、塩分は控えめ(2~4g以下/日)にする
検量前日:水を控える(体重×15㏄以下/日)、塩分も控える(2g以下/日)、糖質量は体重を気にしながら摂取
検量当日:検量前に余裕があればスポーツドリンクを飲む、検量後のリカバリーは水分摂取から時間を空けて固形物を摂取するようにしましょう。
この流れで水抜きを実施していければ大きな問題はないでしょう。
それでも水抜きが上手くいかないタイプの人は、
・普段からあまり水を飲まない
・あまり汗をかかない
・筋肉量が少なくて体脂肪が多い(特に女性が多い)
のいづれかが当てはまることが多いです。
普段から水を飲み、汗をかきやすくしていた方が水抜きが上手くいきやすくなるでしょう。
是非、この記事を参考にして階級別競技で十分なパフォーマンスを発揮して良い成績を物にしましょう!
良い成績が手に入ればモチベーションが高まり、更なる飛躍が期待出来るでしょう!
以上になります!
パワーフィットスタジオZEROでは、他のフィットネスジムよりもフリーウェイトに特化したフィットネスジムであり、トレーニング中級者以上の満足度の高い良いトレーニング環境となるでしょう!
あと、パーソナルトレーニング指導もしておりますので、スクワット、ベンチプレス、デットリフトをしっかりと学びつつ、他のダンベルやマシン種目なども学んでボディメイクもしたい方にもおススメです。
初回ビジター利用無料やパーソナル初回無料になりますので、興味のある方は下記のお問い合わせフォームにてご連絡お待ちしております!
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