京王井の頭線浜田山駅近くにある本格的なフリーウェイト特化型ジム、パワーフィットスタジオZEROの義田です。
最近では、パワーリフティングにおいてコンディショニングの重要性を説く人が増えてきました。
実際にバーベルトレーニング以外に、コンディショニング※を取り入れて競技成績が向上した方が数多くいます。
※特にモビリティー(柔軟性)とスタビリティー(安定性)の向上
私自身も本格的にコンディショニングを取り入れて競技成績が向上しました!
逆に、
「自分はまだ高重量のバーベルを扱えないからコンディショニングは不要じゃない?」
「バーベルトレーニングにしか時間を割けないからコンディショニングをスルーしている」
「時間が勿体ない・・・。バーベルで追い込まないと不安」
このような意見もあると思います。
今回はコンディショニングとは何か?を定義と必要性、取り入れる際の流れを説明します。
なぜ私は今までコンディショニングをしてこなかったのか?
私自身、筋トレ歴4年目くらいからパワーリフティングを意識してトレーニングするようになりました。
パワーリフティング歴は現在8年目になり、本格的にコンディショニングを取り入れたのは2022年の去年頭から(パワー歴7年目)になります。
厳密にはバーベルトレーニングもコンディショニングの一部なので、定義としてはコンディショニング歴は12年目ですね笑
(コンディショニングの定義は後ほど解説します)
私がコンディショニングを意識したターニングポイントとして
・スクワットやデットリフトをそこそこの重量でトレーニングすると腰、ケツ上部、内ももがすぐに痛くなる。
・そのことから高重量帯で継続的にトレーニングが出来ず、スクワットやデットリフトの挙上重量が長年停滞していた。
上記の状態を改善したいのでコンディショニングに詳しい中澤コーチにオンラインコーチングを依頼した。
という流れになります。
中澤コーチはオンラインコーチング以外に、定期的に当ジムでパーソナルトレーニング指導もされています↓
どう乗せるか考えてやった。
— ユウト/Yuto NAKAZAWA (@jidaimon0916) May 29, 2023
震えが消えた。
あとはこの揃った状況をいつでも出せるように日々エクササイズか介入ですね。 pic.twitter.com/m7v2SOSO5g
中澤コーチのアカウント
Instagram:コンディショニング系の投稿が多くてオススメです↓
https://www.instagram.com/goriza37/
Twitter:https://twitter.com/jidaimon0916?s=20
お問い合わせ先:https://linktr.ee/Goriza37
結論、人間は怪我など痛い目を見ないときちんと身体を整えて練習しようとしない生き物です。
ですので、調子が良ければそのままトレーニング、何かしらの不調があればその分野に詳しい人に相談する/その人の発信している情報を元に試してみる。が良いでしょう。
ボトルネックがあると十分なパフォーマンスを発揮できず、練習を継続しても競技成績が向上しにくい状態になります。
そのボトルネックを解消するためにその人に合ったコンディショニングが必要になります。
更に補足すると、身体の機能が正しく発揮されていないと正しいフォーム/効率的なフォームの習得も困難になります。
身体のコンディションは家で例えるならば”基礎”部分であり、ここがしっかりしていないときちんとした家は建ちません。
基礎が傾ている状態で家を建てても高くなるほど倒壊の恐れがあります。
基礎的な身体機能が正しく発揮されていない状態での高重量バーベルトレーニングは高リスクということです。
まさにコンディション=基礎ですね!
コンディショニングの定義
コンディショニングの内容の前にコンディショニングの定義を説明します。
コンディショニングとは競技において最高の能力を発揮出来るように状態を整えることになります。
昨今のコンディショニングといえばモビリティー(柔軟性)やスタビリティー(安定性)改善のためのストレッチ/エクササイズを連想しがちですが、厳密にはバーベルトレーニング(筋力トレーニング)、メンタルトレーニング、食事管理などもコンディショニングに含まれます。
ざっくりと言うと、バーベルトレーニングばかりのコンディショニングだけではなく、競技に沿った身体の機能を整えるエクササイズもやろう!というのが最近の風潮ですね。
コンディションをより細分化すると「体力」「精神」「技術」「医療」「栄養」「環境」といった要因になります。
コンディショニングとは、これらの要因を総合的にアプローチし、競技の際に能力を最大限に発揮出来るように管理していくことになります。
体力面:ピーキング、筋力トレーニング、柔軟性トレーニングなど
精神面:ストレスケア(オーバートレーニング・気候・体調・病気・プレッシャーなど)、メンタルトレーニングなど
技術面:バイオメカニクス(動作解析)など
医療面:スポーツ医学、アスレチック・リハビリテーション
栄養面:スポーツ栄養学
環境面:運動生理学
(太字はより重要視される項目)
それぞれの要因は密接に繋がりを持っていて体力面や技術面はもちろんのこと、栄養学に沿った正しい食事をしなければ効果的な筋力トレーニングの成果は得られませし、精神面は他のすべての要素へ影響を与えます。
このようにコンディショニングは多岐にわたる要素があります。
今回は特に体力面においてのコンディショニングであるピーキングと筋力トレーニング、モビリティー(柔軟性)、スタビリティー(安定性)の改善。
技術面のバイオメカニクスにフォーカスして説明します。
参考文献:e-ヘルスネット > 健康用語辞典 > 身体活動・運動 > コンディショニングとは?
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-090.html
コンディショニングでやること
それではコンディショニングについて体力面、技術面から深掘りしていきます。
ピーキングと特異性、筋力トレーニング
これは誰しもが実施している要素でしょう。
一般的なスポーツではともかく、パワーリフティングやベンチプレスの競技において筋力トレーニングとの親和性が非常に高いです。
世間一般的にはBIG3(スクワット、ベンチプレス、デットリフト)の練習=筋力トレーニングという認識がありますが、競技を続けていると競技練習と筋力トレーニングの差(競技の特異性)を感じるようになります。
試合近くのオンシーズンでは本番の1回挙上に合わせて、BIG3の重量を徐々に増やす代わりに反復回数やセット数を徐々に減らすなどして調整していきます(高強度でトレーニングボリュームは少なめ)。
試合のないオフシーズンでは重量だけでなく反復回数やセット数を増やして、更に様々なエクササイズを実施してトレーニングボリュームを増やしていきます。
こうすることで挙上に関わる筋肉の筋肥大や、挙上をサポートする筋肉も発達して挙上が安定/怪我を防止します。
このように期分け(ピリオダイゼーション)することで、オンシーズンでは試技に沿った内容で高重量を挙げることができ、オフシーズンでは筋肥大を促して更なる成長を期待できます。
トレーニングの原則として全面性の法則があり、特定の筋肉のみだけでなく全体的にバランス良く鍛えると良いとされています。
オフシーズンではBIG3以外にも様々なエクササイズを実施して、モビリティー(柔軟性)/スタビリティー(安定性)を向上させてフォームを改善したり、怪我を防止する必要があります。
BIG3強化にオススメなエクササイズの紹介は後ほどさせて頂きます。
バイオメカニクス(動作解析)によるフォーム改善
BIG3のコンディションに良いエクササイズや補助種目などを片っ端から全て実施するのは時間効率が悪いです。
自身のスクワット、ベンチプレス、デットリフトのフォームを解析して、フォームの改善点と機能的に何処を改善すればよいかの目星を付けます。
動作時やトレーニング後に特定の部位に痛み/違和感があればそれにもアプローチして、コンディションを整えるための種目を選択し実施します。
BIG3で起こる典型的な課題の例(とくに私の場合 笑)
スクワット
課題:立ち上がり途中で詰まってしまう、立ち上がり時の前傾が強くなり腰や中殿筋(お尻の上部)に痛みや違和感が出やすい。
改善策と処方するエクササイズ:
・外側広筋/腸脛靭帯/大腿筋膜張筋/大殿筋上部/中殿筋の緊張を抑制する
→対象部位をフォームローラーやボールなどでほぐす、対象部位のエクササイズを実施
・胸を開く(肋骨外旋)姿勢の改善、腹圧で腹/腰/背中まで空気が入るようにする
→肋骨内旋を意識した呼吸エクササイズ
・ガニ股(股関節の過度な外旋)を改善するために中殿筋や内転筋、ハムストリングスの強化
→内ももに物を挟んでの肋骨内旋を意識した呼吸エクササイズ、/ルーマニアンデットリフト/グッドモーニング、コペンハーゲンプランク
・肩がすくんで重心が高くなるので首回りの緊張抑制と僧帽筋下部の活性化
→Yレイズや肩甲骨下制エクササイズ、僧帽筋上部/首/胸鎖乳突筋をほぐす&エクササイズの実施
・大腿四頭筋をもっと使えるようにするため大腿四頭筋の強化を実施
→ゴブレットスクワット、テンポスクワット
ベンチプレス
課題:高重量でのトレーニングで脇が開きやすく肩や肘が痛くなりやすい、お尻が浮きやすい。
改善策と処方するエクササイズ:
・肩甲骨の下制(下げて固定)するために僧帽筋下部の強化、僧帽筋上部/首回り/胸鎖乳突筋の緊張を抑制する
→Yレイズ、肩甲骨下制エクササイズ、対象部位をほぐす&抑制するためのエクササイズ
・肩の安定性のため前鋸筋の機能改善
→プッシュアップ、オーバーヘッドプレス、脚上げベンチプレス
・ブリッジをしながらも肋骨内旋を出来るようにする
→肋骨内旋を意識した呼吸エクササイズ、肋骨内旋を意識してベンチプレスやオーバーヘッドプレスなどの上半身種目を実施
デットリフト
課題:バーベルを床から挙げる瞬間にお尻が先に上がってしまう、上体が前方に倒れてしまいルーマニアンデットリフトみたいになってしまう、腰やお尻のに痛みが出る。
改善案と処方するエクササイズ:
・過度なガニ股を解消する、内転筋、ハムストリングス、お尻、僧帽筋下部が連動して力を発揮出来るようにする
→内ももに物を挟んでの肋骨内旋を意識した呼吸エクササイズ/ルーマニアンデットリフト/グッドモーニング、ヒップヒンジ姿勢でのYレイズ、コペンハーゲンプランク
代表的なコンディショニング種目の紹介
呼吸エクササイズ、モビリティー、スタビリティー、補助種目の代表的なものを簡単に説明します。
肋骨内旋を意識した呼吸エクササイズ
BIG3全般に実施したい初歩的な呼吸エクササイズです。
まず、腰に空気が入る感覚を養うため以下のエクササイズがオススメです↓
仰向けの呼吸エクササイズに追加して内ももやくるぶしに物を挟んで、踵を押し付けるようにすると内転筋やハムストリングスの活性化にも繋がります↓
フォームローラーでほぐして緊張を抑制する
スクワット、デットリフト前に実施したいフォームローラー種目
大腿四頭筋はもちろんのこと、腸脛靭帯、大腿二頭筋あたりのほぐしも大切です↓
ベンチプレス前に実施したいフォームローラー種目↓
ベンチプレス前にオススメなモビリティー種目
肩後ろのコンディション改善、ベンチプレスをやり込むと肩のはまり具合が悪くなることがあります。
肩後部の緊張を抑制することは大切です↓
胸椎と肩甲骨のモビリティー種目、ベンチプレスのブリッジは胸椎と肩甲骨の柔軟性に依存するので大切なモビリティー種目です↓
スクワット、デットリフト前におススメのモビリティー種目
ロックバックという種目で、フルスクワット、ヒップヒンジ動作がしやすくなります↓
股関節の内外旋や胸椎回旋など欲張りなエクササイズになります。
スクワットやデットリフト時のお尻の硬さによる左右差改善、ベンチプレス時の左右差改善に繋がります↓
股関節の詰まり解消に繋がるエクササイズ↓
股関節のハマりを良くするエクササイズ↓
股関節外旋筋群のエクササイズ、フルスクワットをするのにオススメなエクササイズ↓
スクワットのしゃがみ時に足首が固いとしゃがみにくくなりますので、足首の固い人は下記のエクササイズがオススメです↓
BIG3全てに必要な肩甲骨下制エクササイズ
肩のすくみを無くす肩甲骨の下制は、ベンチプレスのブリッジ、スクワットの担ぎ、デットリフトで腕を長く使う上で大切な機能になります↓
シートなどで腕を伸ばして腰など背面の緊張をさせずに上下に動かす僧帽筋下部のエクササイズです。
肩甲骨の下側が疲れると理想的です↓
壁のYレイズ種目になり、僧帽筋下部と前鋸筋の活性化を促すオススメなエクササイズ、私自身左肩のコンディション改善に役立ちました↓
下半身種目の万能種目!コペンハーゲンプランク
スクワットやデットリフト前に是非やって欲しい超オススメ種目です。
内転筋群と外腹斜筋を活性化し、体幹部/腹圧/股関節の安定性強化に繋がります!
↓
お尻の股関節外旋筋群の活性化を促すエクササイズ
クラムシェルでは股関節外旋筋群を活性化し、股関節の安定を促します↓
ゴブレットスクワット
スクワット以上に実施したい補助種目のゴブレットスクワットです。
ダンベルを前に構えることで肋骨内旋が自然とできて、体幹部が理想的に固まったスクワットが出来ます。
通常のバーベルスクワットもゴブレットスクワットのようにしゃがめることを目指しましょう↓
ブルガリアンスクワット
片足のスクワットになり、ダンベルを持つとお尻の下部に刺激が入り、バーベルを担ぐとお尻の上部(中殿筋)に刺激が入ります。
お尻への刺激が強いため純粋な脚トレとしてもオススメ種目です↓
プッシュアップ
肩甲骨の動きと連動した腕立て伏せの動作は、胸や腕だけでなく前鋸筋まで刺激が入ります。
肩甲骨や肩のコンディションにも効果的な種目です↓
オーバーヘッドプレス
しっかりと頭上に挙げきることで前鋸筋、肩甲骨周りのコンディション改善に繋がります。
肋骨内旋と腹圧を意識するとより安定性した動作になります↓
ダンベルワンハンドロウ
代表的な背中種目ですが、支える手をしっかりと押し込むように固定することで前鋸筋と背中のトレーニングになります↓
ルーマニアンデットリフト
代表的な臀部、ハムストリングスの種目ですが、内ももに物を挟むことで更に内転筋も意識できます。
代表的なコンディショニング種目を紹介しました。
まずは一通り実施してみて”苦手なエクササイズ”を優先して実施するようにしましょう。
特定の動きが出来ないということはそこがボトルネックになる可能性がありますので、一つ一つ動きの課題を改善していきましょう。
そうすることでハードなトレーニングにおいても怪我をしにくくなり、結果的に安定して記録向上を望めるようになります。
まとめ
バーベルを使った競技練習や筋力トレーニング以外に、モビリティー/スタビリティーを改善するエクササイズも取り入れましょう。
繰り返しますが、身体の機能が正しく発揮されていないと正しいフォーム/効率的なフォームの習得も困難になります。
いくらバーベルを使ったフォーム練習をしても、身体のコンディションが良くないと正直時間の無駄になる可能性があります。
競技レベルに関わらず、苦手なエクササイズがあるのであればそれを優先的に実施して機能改善を図りましょう!
私自身、コンディショニングに時間を割き。バーベルを触る時間は減りましたが競技成績が向上し、怪我や違和感が起きにくくなりました。
競技に怪我は付き物ですが、しっかりとコンディショニングを実施してリスクマネジメントをしながら、効率的良くトレーニングして競技力向上を目指していきましょう!
以上になります!
当パワーフィットスタジオZEROでは、他のフィットネスジムよりもフリーウェイトに特化したフィットネスジムであり、トレーニング中級者以上の満足度の高い良いトレーニング環境となるでしょう!
あと、パーソナルトレーニング指導もしておりますので、スクワット、ベンチプレス、デットリフトをしっかりと学びつつ、他のダンベルやマシン種目なども学んでボディメイクもしたい方にもおススメです。
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