京王井の頭線浜田山駅近くにある本格的なフリーウェイト特化型ジム、パワーフィットスタジオZEROの義田です。

スタミナとは何か?スタミナの種類について

試合や練習でスタミナが続かない・・・
走るのは得意だけど、コンタクトスポーツでのスタミナが無い・・・
トレーニングやスポーツ、格闘技など身体を動かす種目にスタミナは付き物です。
私も柔道、フルコンタクト空手、キックボクシング、パワーリフティングなどの競技経験がありますが、特に格闘技においてはスタミナの重要性を痛感しております。
実は一言でスタミナといっても色々な定義があるのです。

パワーマックス
結論、最強のスタミナ強化マシンはこちらパワーマックスです!

例えば握力には
1.クラッシュ力=握りつぶす力
2.ピンチ力=指ではさむ力
3.ホールド力=引っかけて耐える力
の3つの能力が存在します。
握力測定器やりんごなどを握りつぶすにはクラッシュ力が必要です。
ビンのきついフタを外すには指先ではさむピンチ力が必要です。
クライミングや素手のデットリフトでは握った状態をキープするホールド力が必要になります。
柔道で相手の道着を握る場合はこの3つの能力をトータルで動員する必要があります。
このように一言で”握力”と言っても3つもの能力に分類されます。

グリップ
ベンチプレスにおいては指先ではさむピンチ力を意識しています。

スタミナも同様に、
1.VO2MAX(最大酸素摂取量)
2.AT値(無酸素性代謝閾値)とLT値(乳酸性作業閾値)

の2つに分類されます。
これとは別にランニングエコノミーという能力があります。
ランニングエコノミーとは、一定の走速度をできるだけ少ない酸素摂取量(エネルギー消費量)で走れるかをという能力になります。
競技で言えば、いかに無駄な動きを省くか、リラックスして楽に動くかも重要になります。
しかし、これはスタミナトレーニングというよりもテクニック要素が強いので競技練習して習得しましょう。

話を戻しますが、ざっくりと解説するとVO2MAXは酸素を取り込む能力のことでスタミナ能力のベースとなります
運動強度を徐々に上げていくと有酸素運動ではなくなり無酸素運動となります。
AT値は有酸素運動から無酸素運動に切り替わる転換点のポイントになります。
LT値は急激に血中乳酸濃度が急激に上昇するポイントとなります。
ほぼ同義でありAT値=LT値という認識で間違いはありません。
AT値やLT値が高いと激しい運動でのスタミナ能力が高くなると言えます。

競技の場合、それぞれの能力が要求されるシーンが想定されます。
例えば全体的な試合を通してはVO2MAXが発揮されますし、打撃競技での圧力をかけた激しいラッシュ、組技での激しい攻防では徐々に乳酸が蓄積しますので、AT値やLT値が高いとあまり支障なく動き続けることができます。

キックボクシング
競技全般を通してはVO2MAX、激しい打ち合いなどはAT値/LT値が重要になるでしょう。

次の項目では、VO2MAX、AT値やLT値の詳細を解説し、その後に具体的なスタミナトレーニング方法を解説します。

参考文献:全身持久性体力の測定 田中 喜代次

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jjpehss/45/6/45_KJ00003397657/_pdf

スタミナの定義1:VO2MAX(最大酸素摂取量)

VO2MAXの意味を分解して説明すると、
V=量、O2=酸素、MAX=最大限 を意味します。
運動中に身体が消費できる最大酸素量を表します。
この数値は競技力だけでなく健康の指標となるので、重要なデータとなります。

1分間にどれだけ酸素を取り込む事が出来るかの指標になり、単位はml/kg/分(min)、1分間体重1kgあたりどれだけ酸素摂取できるかを表します。
Vo2は運動強度の増加によって直線的(一次関数的)に増加し、その最大値がVo2maxになります。

大前提として、持久系運動=有酸素運動であるという事を認識しておきましょう。
持久系運動では、酸素を摂取しエネルギーとして利用することで、身体を動かす事ができます。
酸素は大気中から呼吸→肺胞→血液に拡散することによって体内に取り込まれます。
その後、酸素は心臓をはじめとした循環器によって血液を介して各組織まで運搬され、利用されます。

Vo2maxは、以下の3つの能力によって変化します。
①肺胞での拡散能力:換気量
先ほど説明した通り、酸素は大気中から呼吸→肺胞→血液に拡散することによって体内に取り込まれます。
ですので、酸素を肺に取り込む能力や酸素を血液に飽和させる能力が重要になります。
ここで使われる指標は”換気量”といい、どれだけの量の空気を吸ったり吐いたりできるかということを表す値となります。

②酸素運搬能力:心拍出量とヘモグロビン濃度、毛細血管拡張度
酸素を含んだ血液を各組織に送り出す役割を果たすのは心臓で、どれだけ血液を各組織に送れるかは”心拍出量”で表されます。
心拍出量は1回あたりの拍出量×最大心拍数で算出されます。
拍出量は個人の特性によりますので、最大心拍数が高ければ血液をより多くの回数、酸素を身体に運搬する事ができます。

また”酸素運搬能力”はヘモグロビン量や毛細血管の拡張度が関係しています。
ヘモグロビンは赤血球の大部分を占めている成分で、ヘム鉄と酸素が結びついて酸素を運搬します。
貧血の検査でヘモグロビン濃度を調べますが、ヘモグロビン濃度が少ないと酸素欠(=スタミナ切れ)を起こしやすくなります。
水道のパイプを想像してもらうとイメージしやすいですが、毛細血管が太ければより多くの血液を運べるので酸素運搬能力が高くなります。
ヘモグロビン量を高めるのは食事+スタミナトレーニング、毛細血管拡張度はスタミナトレーニングによって大きくなるとされています。

③末梢組織での酸素利用能力
”酸素利用能力”は組織内のミトコンドリア量が関係しています。
ミトコンドリアは筋細胞内に存在しており、運動する事で筋細胞はエネルギーを消費して筋肉を動かしますが、そのエネルギーを生成するのがミトコンドリアになります。

トレーニングにより、筋肉量が増えるとミトコンドリア数の増加やミトコンドリアのサイズアップに繋がります。
ミトコンドリアのサイズアップには有酸素運動がオススメですが、30日間有酸素運動を行わないと元のミトコンドリアの体積に戻ると言われており、これは適応反応を利用するトレーニング原則の反復性、継続性と同じことになります。
(Hill et al. 1924, Davit et al. 2000)

VO2MAXの測定方法としては、高精度な物では呼気ガス分析装置を用いた測定方法になります。
簡易的なものでは間接法(シャトルランなど)、ランニングウォッチを用いた測定方法などがあります。
VO2MAXの強化方法は解説しますが、具体的な測定方法は割愛させていただきます。

VO2MAXの鍛え方

VO2MAXは肺胞での拡散能力、酸素運搬能力、酸素利用能力が重要であると解説しました。
これらは運動を継続することで強化されますが、とくに有用なトレーニングプログラムとして「レペティショントレーニング」「インターバルトレーニング」があります。
一言で説明すると、高強度な運動の繰り返しでしんどいトレーニングプログラムです笑

トレーニング名:レペティショントレーニング

運動強度の目安:約95%以上
効果:Vo2max向上、スピード向上、筋出力強化、神経系強化
トレーニング例:全力400m×3~10 本 インターバル3分以上(全回復するくらい休む)

トレーニング名:インターバルトレーニング

運動強度の目安:約85%〜95%
効果:Vo2max向上、スピード強化(割合高)。スピード持久力強化(割合中)
トレーニング例:400m×5~10 本 インターバル2~3分くらい(疾走時間の3倍くらい)

レペティショントレーニングとインターバルトレーニングの両方とも高強度な運動の繰り返しになり、有酸素運動の要素だけでなく血中乳酸濃度が蓄積する無酸素運動の要素もあります。
この運動は、次に説明するAT値/LT値の強化にも有用な運動となります。

スタミナの定義2:AT値(無酸素性代謝閾値)とLT値(乳酸性作業闘値)

低強度な運動では問題なく長時間の運動ができます。

ランニングにおいて走るスピードを上げるなど運動強度を増していくと、あるポイントを境に筋肉のエネルギー消費に必要な酸素供給が追いつかなくなって(無酸素運動へ移行)いきます。
このポイントの運動強度のことを「AT値(無酸素性代謝閾値)」と言います。
AT値は有酸素運動から無酸素運動に切り替わる転換点の値と説明しても良いでしょう。

運動強度を上げていくと、使用するエネルギー源が有酸素運動の脂質ではなく、無酸素運動の糖質へと変化します。
糖質がエネルギー源として利用される過程(TCAサイクルの解糖系)で乳酸が発生し、血中乳酸濃度が高くなって徐々に運動機能を阻害してきます。
LT値とは血中の乳酸濃度が急激に上がるポイントの値のことです。
AT値を迎えたときと同時にLT値も訪れることになります。

AT値を調べるときはまずはLT値を調べます。
LT値は所定の運動後に血液検査によって算出されますが、測定難度が高く一般的ではありません。
LT値を心拍数から算出する方法があり「(220-年齢-年齢-安静時心拍数)x0.75+安静時心拍数」という式になります
私の場合は年齢34歳、安静時心拍数は60回/分のため、155回/分の心拍数が有酸素運動→無酸素運動への転換点であるAT値/LT値となります。
スタミナトレーニングによって、この心拍数での運動強度が高くなればスタミナが付いたと言えるでしょう。
(ランニングで言えば、心拍数155回/分のときのスピードを上げていくことになります)

AT値とLT値の鍛え方

先ほど求めた心拍数を元に算出したAT値LT値の心拍数、筆者の場合は155回/分でしたがその付近の心拍数でのトレーニングがおススメです。
高強度な運動をすると徐々に乳酸が蓄積していき、その状態で動き続けることでAT値LT値が向上すると考えて良いでしょう。
VO2MAXのトレーニング例のようにレペティショントレーニングやインターバルトレーニングのようにきつい、ややきつい運動強度でのトレーニングがおススメです。
逆に、低強度な運動は有酸素運動による脂肪燃焼効果を期待できますが、スタミナ強化であるVO2MAXやLT値/AT値向上には付与しないでしょう。

スタミナ強化トレーニング方法について

VO2MAXもAT値/LT値向上のためには高強度な運動が必要だと解説しました。
ここからは具体的なスタミナ強化トレーニング方法を3つ紹介します。

1.ロードワーク

スタミナ

格闘家やアスリートのスタミナ強化と言えばロードワーク!のイメージが強いですが、やり方によってはあまりスタミナ強化に繋がらない場合があります。
また、距離を正確にしてトレーニングをしたい場合、競技トラックなど場所が限られてしまうのがネックです。

例えば、10㎞を走る長距離走などは脂肪燃焼効果によって減量効果(階級別競技のためのウェイトコントロール)に有用ですが、VO2MAXやAT値/LT値が強化されないためスタミナ強化にはあまり活きてきません。
おススメなのは競技時間と同じくらいのタイムで動作をすることです。

ボクサー(試合時間3分間)だと800m走を好みますし、アマチュア格闘技では試合時間が1~1.5分間のため400m走がおススメです。
レペティショントレーニングかインターバルトレーニングかでメニューは変わりますが、両方ともスタミナ強化には重要なため日を分けで実施することをおススメします。
・レペティショントレーニング
800m走3本、10分休憩 OR 400m走5本 5分休憩

・インターバルトレーニング
800m走5本、5分休憩 OR 400m走8本、3分休憩

2.サーキットトレーニング

サーキットトレーニングとは、異なるエクササイズを組み合わせて連続して運動するトレーニング方法になります。
種目の間に有酸素運動、無酸素運動を交互に挟むか、挟まないかとバリエーションを付けることもできます。
格闘技のサーキットトレーニングの場合、腕立て伏せ30秒→ボクシングシャドー30秒→ジャンピングスクワット30秒→キックシャドー30秒→バービージャンプ30秒→シャドー30秒 計3分など個人的にオススメです。

3.HIIT(高強度インターバルトレーニング)

HIIT:High Intensity Interval Training(=高強度インターバルトレーニング)の略で、高強度な運動と小休憩を繰り返す運動となります。
HIITの効果として、VO2MAXとAT値/LT値の向上、脂肪燃焼効果が期待できます。
ロードワークと違って狭いスペースで実施できるのも強みです。
サーキットトレーニングでも実施できますが、負荷を定量的に設定できるエアロバイクでのHIITがおススメです。

パワーマックス
HIITおススメの最強マシン、パワーマックス!当ジムのウリでもあります。

特にパワーマックスのHIITでは最大酸素摂取量はもちろん、この耐乳酸性運動能力も鍛えることができます!
また、素早いペダル操作が要求され、神経系/瞬発力強化が期待できます。

オススメのプログラムとしては20秒全力で漕いで10秒休憩して8~10セット繰り返すHIITプログラムです。
タバタ式とも言い、論文ベースで効果が実証されているトレーニング方法になります。

参考文献:タバタトレーニング – J-Stage

まとめ

スタミナにはVO2MAXとAT値/LT値に分類されます。
VO2MAXは酸素を取り込む能力となり、スタミナのベースとなる能力となります。
AT値は有酸素運動から無酸素運動へと切り替わる負荷の転換点となり、LT値は急激に血中乳酸濃度が上昇する負荷の転換点となります。
AT値=LT値という認識で良いでしょう。

VO2MAXとAT値/LT値向上には、ゆったりとした低強度な運動ではなく、高強度な運動の繰り返しによって向上が期待できます。
運動強度の目安として心拍数を指標としましょう。
AT値/LT値を求める式は(220-年齢-年齢-安静時心拍数)x0.75+安静時心拍数になります。
この心拍数付近でトレーニングできるとスタミナ強化が円滑になります。

スタミナトレーニング方法の一番のおススメはエアロバイクを利用したHIIT(20秒運動10秒休憩8サイクル)になります。
ロードワークにおいては400m走や800m走がおススメで、サーキットトレーニングもおススメです。

これらのことを参考にして、競技に通用する鉄の心臓、無尽蔵なスタミナを手に入れて蹂躙してやりましょう!
だだし、スタミナ強化=メンタル強化と例えられるように正直しんどいトレーニングばかりです笑
誰もやりたがらない種目だからこそ強くなれるのです!!!
辛いトレーニングの先には、気持ちいい競技結果が待っているのです。

以上になります!
パワーフィットスタジオZEROでは、他のフィットネスジムよりもフリーウェイトに特化したフィットネスジムであり、トレーニング中級者以上の満足度の高い良いトレーニング環境となるでしょう!
あと、パーソナルトレーニング指導もしておりますので、スクワット、ベンチプレス、デットリフトをしっかりと学びつつ、他のダンベルやマシン種目なども学んでボディメイクもしたい方にもおススメです。

49歳喜多様、5ヶ月間で体重-12kg、体脂肪率-16.2%、ウェスト-25.5cm!
佐々木様、4ヶ月間で劇的ビフォーアフター!そしてボディメイク大会のフィジークへ参戦。

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